こんにちはnicoです。
日本のNPBプロ野球と共に、アメリカMLBメジャーリーグも2019年シーズンが開幕して1ヶ月余りが過ぎましたね。
今シーズンは、日本からは新しく菊池雄星投手がシアトル・マリナーズに移籍し、これで現時点でのMLBの日本人選手は、ダルビッシュ有投手・田中将大投手・前田健太投手・平野佳寿投手・大谷翔平選手・菊池雄星投手の6人となっています。
そして、そんな彼らも今シーズン着用するであろう、2019年の様々な祝日や記念日用のスペシャルユニフォームがMLBから発表されました。
今年はどんなデザインになっているのでしょうか。
チェックしてみたいと思います。
https://naruheso-news.com/2022/05/02/post-5808/
この記事の目次
統一サプライヤーだから可能なイベント
MLBアメリカ・メジャーリーグには、アメリカ29球団、カナダ1球団の合計30球団が所属しています。
その全30球団が試合の際に着ているユニフォームは、MLB機構と一括契約を交わしているメーカーが「公式サプライヤー」となり、そこから提供された物を着用しています。
現在、MLBのユニフォーム公式サプライヤーとなっているメーカーは、以下の3社となっています。
帽子:ニューエラ 社
ジャージ:マジェスティック 社
ソックス:スタンス 社
※この内、ジャージ類を提供しているマジェスティック社は今シーズンまでの契約となり、来年の2020年シーズンからはナイキ社がその先10年間の公式サプライヤーとなる事が発表されています。
選手達は、これらの3社から支給されるユニフォームを、チームの公式ウェアとして試合やその他の際に着用してプレーをしています。
ですので、デザインはそれぞれのチームによって異なりますが、質感等は全て統一されている事になります。
そして全30球団のユニフォームメーカーがMLBによって統一されている事によって、特別な日に着用する特別なユニフォーム「スペシャル・ユニフォーム」等のイベントが行い易くなっている訳です。
今シーズンもそれらの特別な記念日や祝日には、全球団が統一してスペシャル・ユニフォームを着用すると共に、それらのそれらのスペシャルグッズの売上金を関連団体に寄付するチャリティーが行われる模様です。
今回発表されたスペシャルユニフォームを、訪れる記念日や祝日の順に並べてみましょう。
ジャッキー・ロビンソン・デー(4月15日)
マザーズ・デー(5月12日)
アームド・フォーシズ・デー(5月17日〜19日)
メモリアル・デー(5月27日)
ファザーズ・デー(6月16日)
カナダ・デー(7月1日)
インディペンデンス・デー(7月4日〜7日)
オールスター・ワークアウト・デー(7月8日)
オールスター・ゲーム(7月9日)
以上の9種類となります。
(カッコ内は着用する日〈現地時間〉になります)
では、それぞれのスペシャルユニフォームを詳しく見て見ましょう。
ジャッキー・ロビンソン・デー
MLBでは、20世紀以降に米球界の人種差別の撤廃に大きく貢献した故ジャッキー・ロビンソン氏の功績を称え、彼が1947年に「42」の背番号を付けて初めてメジャーリーグの試合にデビューした4月15日を記念して、この日を「ジャッキー・ロビンソン・デー」と制定しました。
そして現在では、30球団全チームの出場選手全員が、この日だけは背番号「42」のユニフォームを着用して試合が行われています。
2017年シーズンまでは、それぞれのチームが単に通常のユニフォームで背番号を「42」に変更して着用していただけでしたが、昨シーズンからは背番号の他に、帽子の横部分・ジャージの右袖部分・ソックスの横部分の3ヶ所に「42」をメインにデザインされた統一のロゴマークが配される事になりました。
今シーズンも多少の色変更等は有りますが、昨シーズンとほぼ同じ内容となっています。
その中で唯一、かつてジャッキー・ロビンソン氏が所属していたロサンゼルス・ドジャースに関しては、この日は更にThrowback Uniform Day(スローバック〈復刻〉・ユニフォーム・デー)として、ロビンソン氏が当時活躍していた頃のフランチャイズである「ブルックリン・ドジャース」の頃のユニフォームを再現して着用するとの事です。
見た目は現在のドジャースのユニフォームとあまり変わりはありませんが、大きな違いとしては、帽子のマークが現在のロサンゼルスの「LA」ではなく、ブルックリンの「B」となっている点かと思われます。
マザーズ・デー(母の日)
毎年5月の第2日曜日に制定されている「マザーズデー(母の日)」。
今年は5月12日になります。
母の日のテーマカラーはピンク色となっていて、この日のスペシャルユニフォームの各所には、ピンク色が配色されています。
帽子はクラウンの部分は各チームによって黒・青・赤等の濃色がそれぞれ採用され、バイザー部分は全チームがピンクのムラ染め、各チームのロゴマークやMLBロゴ等もピンク色となっています。
ジャージに関しては、昨シーズンに続き、各チームの通常のデザインのジャージのまま、左胸に「ピンクリボン」のロゴが配された物になります。
ソックスは昨シーズンの物から比べると、ピンクの面積が広がり、明るめなカラーデザインとなっています。
そしてこのピンク色は、乳がん検診の啓発キャンペーンとして知られる「ピンクリボン運動」と連動していて、この日のスペシャルユニフォームとグッズの売り上げは「スーザン・G・コーメン乳がん基金」に寄付される事になっています。
今シーズンの「母の日」では、日本人選手としては田中将大投手が先発して好投しました。
母の日仕様の帽子を被り、左胸にはピンクリボンのパッチが付けられています。
ストッキングは見えませんが、特別仕様のピンクのスパイクも履いていました。
アームド・フォーシズ・デー(国軍記念日)
「アームド・フォーシズ・デー(国軍記念日)」は軍の貢献を称えるアメリカの祝日で、毎年5月の第3土曜日と決められています。
今年は5月18日となり、スペシャルユニフォームに関しては18日の前後を含めて5月17日〜19日の3日間着用となります。
昨シーズンまでは、この日にスペシャルユニフォームは着用しておらず、5月27日のメモリアル・デーに統一して軍をイメージする迷彩柄を取り入れたユニフォームを着用していました。
今シーズンはメモリアル・デーと区別して、この国軍記念日に迷彩柄ユニフォームを着用する事になったようです。
帽子は全体がミリタリーグリーン(深緑色)系の迷彩柄となっていて、チームロゴはゴールドとミリタリーグリーンで刺繍されています。
また帽子の右サイドにはこれまでと同じく、在アメリカの29チームはアメリカ軍の5つのブランチ「陸軍」「海軍」「空軍」「海兵隊」「沿岸警備隊」を意味する5つの星が刺繍されています。
そして唯一カナダを本拠地としている「トロント・ブルージェイズ」のみは、カナダ軍の4つのブランチ「陸軍」「海軍」「空軍」「統合作戦軍」を意味する4つのメイプルリーフが刺繍されています。
ジャージに関しては、通常の物と同じですが、国軍記念日の当日となる5月18日に限っては、左胸に特別なパッチが配されたジャージが着用される様です。
そしてこの国軍記念日のアイテムの売り上げは、全て軍人・退役軍人・軍人家族のためのプログラムを支援するために使われるとの事です。
メモリアル・デー(戦没者追悼記念日)
次にやってくるスペシャルユニフォームの日が、5月最終月曜日に制定されている「メモリアルデー(戦没者追悼記念日)」になります。
メモリアル・デー(戦没者追悼記念日)とは、兵役中に亡くなったアメリカ合衆国の男女を追悼する日で、こちらもアメリカ合衆国の祝日となっており、今年は5月28日になります。
MLBとしては、軍人とその家族を称える日を「国軍記念日」に行うとした事で、メモリアル・デーは純粋に祖国への兵役中に命を落として犠牲となった人々の記憶を称えるために、より鎮魂の意を込めたユニフォームスタイルに変更したようです。
通常のスタイルの帽子の右サイドには「メモリアル・デー」のスペシャルパッチが配されています。
そしてジャージの左胸には、赤色のポピーの花と共に「LEST WE FORGET(私達は忘れない)」という文字が書かれたパッチが配されています。
因みに赤色のポピーの花言葉は「慰め・感謝」との事です。
この日のスペシャルユニフォームは追悼の意を込めて着用されるので、一般販売はされないそうです。
ファザーズ・デー(父の日)
次のスペシャルユニフォームデーは、6月第3日曜日に制定されている「ファザーズデー(父の日)」となります。
今年は6月16日になります。
父の日のスペシャルユニフォームは、母の日のテーマカラーがピンクだったのに対して、「パウダーブルー」と呼ばれる水色がテーマカラーとなっています。
帽子の基本的なデザインは、母の日のユニフォームに準じていますが、帽子の本体部分とバイザー部分の配色パターンが母の日とは逆になっていて、本体部分がムラ染めの水色となっていて、バイザー部分がチームによって黒・青・赤等の濃色となっています。
またチームロゴもそれぞれのバイザーの色と合わせて刺繍されています。
大谷翔平選手が所属していると言う事で、ついロサンゼルス・エンゼルスに注目してしまいますが、このチームはどんな時でもチームカラーの「赤」にこだわりを持っているようですね。
ジャージも母の日と同じく、通常のチームデザインの物を使用した上で、左胸に「ブルーリボン」が配されています。
ソックスも母の日とデザインは同じで、ピンク色の部分がパウダーブルーに変更されています。
この日のユニフォームやグッズなどの売上金は、母の日に寄付される先が女性特有の病気「乳がん基金」であるのに対して、男性特有の病気である「前立腺ガン財団」に寄付をされるとの事です。
カナダ・デー
次のスペシャル・ユニフォーム・デーは、カナダのトロントに本拠地を構える「ブルージェイズ」の為の「カナダ・デー」です。
アメリカの独立記念日と同じ意味合いとなる「カナダ建国記念日」を称えるカナダ国家の祝日で、毎年7月1日がその日となっています。
この日のトロント・ブルージェイズは、帽子・ジャージ共に真っ赤な装いとなる様です。
インディペンデンス・デー(独立記念日)
そして次に来るスペシャルユニフォームデーが、7月4日の「アメリカ独立記念日(4th of July)」となります。
今年の7月4日は木曜日となる為、今シーズンは7月4日から日曜日の7月7日までの4日間に渡り、スペシャル・ユニフォームを着用する予定となっているようです。
毎年この独立記念日のユニフォームのテーマカラーは、アメリカ国旗がデザインの基本となっていて、使用されるカラーも星条旗の色を構成している「紺・白・赤」の3色+ゴールドとなっています。
全てのスペシャルユニフォームの中でも最も華やかなデザインとなっていますね。
帽子は、本体が紺でバイザーが赤のタイプと、本体が赤でバイザーが紺のタイプの2種類があり、各チームの好みによって採用されている様です。
それぞれのチームロゴには、カナダを本拠地とするブルージェイズを除いてアメリカ国旗の星条旗がデザインに取り入れられていて、とても華やかな印象ですね。
そして帽子の右サイドには、各チームそれぞれ所属する、アメリカンリーグまたはナショナルリーグのどちらかのプライマリーロゴが配されています。
ジャージに関しては、こちらも通常使用のユニフォームの左胸に、独立記念日のスペシャルパッチが配されています。
ソックスも星条旗を昇華させたデザインとなっています。
このソックス、個人的には何かスパイダーマンをイメージさせるものがあります(笑
このスペシャル・ユニフォーム・デーの期間の売り上げに関しては、国軍記念日の期間の売り上げと同様に、全て軍人・退役軍人・軍人家族のためのプログラムを支援するために使われるとの事です。
オールスター・ワークアウト・デー
夏の夢の球宴「オールスターゲーム」は、アメリカMLBでは毎年1試合のみの開催となっていて、毎年30球団の本拠地を持ち回りで開催されています。
と言うことは、次に地元球団の本拠地でオールスターゲームが開催されるのは30年後と言うことになります。
まさに夢の球宴です。
そして今年の開催地は「クリーブランド・インディアンス」の本拠地である、オハイオ州クリーブランドの「プログレッシブ・フィールド」となっています。
今年のオールスターゲームは7月9日の火曜日に開催されます。
オールスターゲームは、実質2日間に渡って開催されます。
オールスターゲーム前日の7月8日は「ワークアウト・デー」と呼ばれ、この日の選手達は皆、自身が所属する、アメリカンリーグまたはナショナルリーグのスペシャルユニフォームを着用し、ホームランダービーなど様々なイベントを行います。
今シーズンのワークアウト・デーのスペシャルユニフォームを見てみましょう。
帽子は赤がリーグカラーのアメリカンリーグは、本体がシルバーでバイザーが赤となっています。
そして紺がリーグカラーのナショナルリーグは、本体が同じくシルバーでバイザーが紺となっています。
帽子の本体正面にはクロスされたバットに星が3つ、その上に各チームのロゴが配され、それぞれのリーグカラーで刺繍されています。
また帽子横には、今シーズンのオールスターゲームのロゴが配されています。
ジャージは、ノースリーブのタイプとなっていて、それぞれのリーグカラーでアメリカンリーグは「赤」、ナショナルリーグは「紺」がベースとなっています。
そしてそれぞれの胸にはエレキギターを模したデザインでリーグ名が配されています。
今回のオールスターゲームのロゴとして何故「エレキギター」がデザインの基となったのかと言うと、クリーブランドはロックンロール発祥の地とされているからだそうです。
1951年にクリーブランドのDJ「アラン・フリード」が、それまでのリズム・アンド・ブルースを「ロックンロール」と呼び、若者にロックンロールを流行させました。
その歴史から、クリーブランドはロックンロール発祥の地とされていて、更にエリー湖の湖畔にはロックの殿堂(The Rock and Roll Hall of Fame and Museum)が建っている事もあり、「クリーブランド = ロックンロール = エレキギター」とのイメージ繋がりから、今回のデザインになった模様です。
そしてソックスにはMLBロゴの「バットマン」が、バットの代わりにエレキギターを持って構えている姿が描かれています。
中々シャレが効いていて面白いですね。
オールスターゲーム
そして翌日の7月9日がオールスターゲーム本番の日となりますが、この日は各選手はそれぞれの所属チームのジャージとソックスを着用する事となり、帽子だけ特別な物を着用する事となります。
オールスターゲーム用の帽子のデザインの基本は、各チームが通常着用している帽子の色とデザインとなります。
そこに開催地地元のクリーブランド・インディアンスが昔使用していた帽子のイメージで、本体の縫い目に沿って縦にパイピングが配されています。
更に各チームのロゴマークの両脇に星が刺繍され、右サイドにはオールスターゲームのロゴが配されています。
中々お洒落なデザインですね。
まとめ
以上の様に、メジャーリーグでは様々なスペシャル・ユニフォームを取り入れて、ファンを楽しませると共に、チャリティにも力を入れており、慈善活動に積極的なお国柄が現れていますね。
今回の発表には含まれていませんが、MLBではこれらのホリデースペシャルユニフォームの他にも、2年ほど前から「プレイヤーズ・ウィークエンド」と言う名のスペシャル・ユニフォーム・イベントを行なっており、今シーズンも近日中にその内容が発表されるかと思います。
こう言うのを毎年見るたびに「日本でも取り入れて実施してくれないかな〜」って思いますね。
しかし、それぞれのチームに様々なユニフォームメーカーが入り込んでいる日本のプロ野球では、全チーム統一しての行動はなかなか難しい womenでしょうね。
まあそれに加えて、母の日や父の日はアメリカと同じイメージで出来るとしても、4月から10月の野球シーズン期間にやってくる日本の祝日を見てみると、「昭和の日」「憲法記念日」「みどりの日」「こどもの日」「海の日」「山の日」「敬老の日」「秋分の日」「体育の日」等となっていて、全球団統一のユニフォームデザインに落とし込むには中々イメージするのが難しい日もありそうですね。
現在行われているように、各チームで色々なサードデザインや、懐かしのオールドユニフォームを着用するくらいが限度でしょうか。
ただ球界全体として、もっともっとチャリティの様な社会奉仕活動が頻繁に行われる様にするなど、マネのできる良い部分は、どんどん実行してもらいたいですね。
と言うことで、今回はMLBアメリカ・メジャーリーグの2019年版のスペシャルユニフォームについてチェックしてみました。
本日も最後まで読んで頂きありがとうございました。