こんにちはnicoです。
アメリカMLBメジャーリーグと言えば、全30球団の選手が着用するユニフォーム類は、帽子・ジャージ・ソックスに関しては公式サプライヤーとなっているメーカーが、それぞれ独占的に供給を行っています。
その独占供給メーカーが一部、来シーズンから変更となる事となり、それによってメジャーリーグ最古の歴史を誇るニューヨーク・ヤンキースの伝統にも変化が起きるのでは?と話題になっています。
今回はその辺りについてチェックしてみたいと思います。
マジェスティックからナイキに
2019年現在、アメリカ MLBメジャーリーグのユニフォームに関しては、
【 帽子 】NEWERA(ニューエラ)社
【 ジャージ 】Majestic Athletic(マジェスティック・アスレティック)社
※以下、マジェスティック社と表記
【 ソックス 】STANCE(スタンス)社
それぞれが公式サプライヤーとしてMLB機構と契約を結び独占供給を行っています。
その内のユニフォーム・ジャージの公式サプライヤーとなっているマジェスティック社に関しては、今年2019年限りで2005年から15年間続いた公式サプライヤーの契約が切れる事になります。
そして来年2020年からはスポーツウェア界の超ビッグネームである NIKE(ナイキ)社が、2029年までの10年間の公式サプライヤーとなる事が決まっています。
ナイキ社は、試合用ジャージを含め、アウターやトレーニング用アパレルなどまでを一手に引き受ける事となり、またそれらのデザインもナイキ社のチームが担当する事となるようです。
当初、2016年に次の公式サプライヤー発表時には、アンダーアーマー社が2020年からの契約を結ぶとされていました。
ただ2018年に、噂によればアンダーアーマー社の業績不振による経営の見直しでこの契約をキャンセル、その後釜としてナイキ社が名乗りを上げ、10年間の公式サプライヤーとして契約を結んだようです。
因みにナイキ社は、アメリカ4大スポーツと言われる
NBA(バスケットボール)
NFL(アメリカン・フットボール)
MLB(ベースボール)
NHL(アイスホッケー)
の4つの内、既にNBAとNFLの公式サプライヤーとなっており、今回MLBの公式サプライヤーになった事で、4大スポーツの内3つを制覇する事になります。
ロゴマークがより目立つ位置に
MLBのジャージがマジェスティック社からナイキ社に変わるに当たって、メジャー30チームそれぞれのユニフォームデザインが大きく変わるかと言えば、其れ程では無いのかなと思われます。
基本的なデザインやカラーは各チーム継続されるでしょうから、背番号や名前の書体が微妙に変わるかも?と言う程度なのではないかと思われます。
そんな中で小さい物ながらもユニフォームの印象を大きく変えると思われるのが、メーカーのロゴマークの位置です。
これまでマジェスティック社を始めとして、メジャーリーグにユニフォームジャージを提供してきたメーカーは、片方の袖口部分やパンツの前や後ろのベルト付近部分など、主張しすぎる事無く、控えめな位置にロゴマークを配置して来ました。
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ローリングス社
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ラッセル・アスレティック社
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マジェスティック・アスレティック社
ところが、来シーズンから提供されるナイキ社製のユニフォームには、あの有名なスウッシュマークが右胸上部に堂々と配される事になりそうなのです。
この事に関しては、本来2020年からサプライヤーとなる筈だったアンダーアーマー社が2016年にMLBと契約交渉を行った時に、自社のロゴマークの配置位置を、袖口から胸に移動する事にMLB側の了承を取り付けていた様です。
そしてその後サプライヤー契約を引き継いだナイキ社も、この契約内容も引き継ぐ事でロゴマークの位置を右胸上部に配置する事が出来る様になったと思われます。
ヤンキースの伝統も変わる?
このナイキ社によるロゴマーク配置場所の移動と共に、ニューヨーク・ヤンキースの伝統も変わってしまうのではないかと心配の声も上がっている様です。
アメリカのWebサイトに、来シーズン販売される予定の「ニューヨーク・ヤンキース」の公式オーセンティック・ジャージのカタログ画像がリークされたことが原因となっています。
オーセンティック・ジャージの「オーセンティック」とは、「本物の、真正な、確実な」という意味で、グラウンドでプレーをするメジャーリーガー達と全く同じユニフォームである事を意味しています。
そのカタログの画像に描かれていたジャージには、ピンストライプのホーム用、グレーのビジター用どちらにも、右胸にナイキ社のロゴマークであるSwoosh(スウッシュ)が配置されています。
ニューヨーク・ヤンキースは伝統的に、ユニフォームジャージには前側は「球団マーク」かフランチャイズ名の「NEWYORK」のみ、背中側は選手名も無く背番号のみが表示されています。
〈2017年から8月下旬に開催され始めたプレイヤーズウィークエンドでは、ヤンキースとして初めて選手名(ニックネーム)が背番号の上に表示されたとして話題になりました〉
そして他の球団では袖口やパンツの上部に配置されていたジャージメーカーのロゴマークも一切配置されていませんでした。
それが、このリーク画像では右胸上部にしっかりとナイキ社のロゴマークであるスウッシュが配置されているのです。
とうとうヤンキースも時代の波に流されて、また一つ伝統が消えてしまうのか…
たかが小さなロゴマーク一つとは言え、シンプルな様式美が崩れてしまうのは残念な事と言っても過言ではありません。
心配は取り越し苦労?
来シーズンからはヤンキースにもメーカーロゴマークの波が…と少し残念な気持ちになってしまった私 nicoですが、
ん?ちょっと待ってください。
今シーズン、一般消費者向けに販売されているマジェスティック社のオーセンティック・ジャージを確認してみました。
基本的に選手たちが着用している物と同じと言う名目で販売されているオーセンティック・ジャージは、販売価格も上着だけで4万円以上と結構な高額品です。
こちらのヤンキースのジャージを見てみると…
袖口にしっかりとマジェスティック社のロゴマークが配されています。
選手達が着用している実際の画像では、この場所にはロゴマークは見当たりません。
この事から推察すると、リーク画像に見られたナイキマークの配置されたユニフォーム・ジャージも一般販売用としてのカタログの物で、先程の今シーズンの例を当てはめて見ると、実際に選手達が着用するジャージには、これまで通りロゴマークは配置されないのかも知れません。
アメリカという国は、先進的なモノを積極的に取り入れる開拓者精神が根付いている反面、古き良き伝統的なモノは大切に守る部分も多くあります。
一企業の経営戦略に飲み込まれて、古き良き伝統が消えてしまうのは、アメリカの国民性からしても受け入れ難い事なのかも知れません。
心配は取り越し苦労だったのかも知れませんね。
まとめ
2020年から、アメリカMLBメジャーリーグの選手達が着用するユニフォーム・ジャージの公式サプライヤーが、ナイキ社に変更となる。
来シーズンのオーセンティック・ジャージのリーク画像がアメリカのWebサイトに掲載された。
そこには伝統的に選手名やメーカーのロゴマークをユニフォームに表示しないニューヨーク・ヤンキースのジャージの右胸上部にナイキ社のロゴマークが配置されていた。
ナイキ社の営業戦略に屈してヤンキースの伝統の一つが消えてしまうのか心配されている。
ただ、今シーズンのマジェスティック社の事例を見ると、ロゴマークの部分だけは選手用と一般販売用では違いがある。
心配は取り越し苦労かもしれない。
実際にどうなるかは、来シーズンになって分かる事ですね。
さてさてどうなるのでしょうか。
来シーズンの楽しみの一つになりますね。
という事で、今回は2020年シーズンからアメリカMLBメジャーリーグの公式サプライヤーになるナイキ社についてと、それに伴うニューヨーク・ヤンキースについてチェックしてみました。
本日も最後まで読んでいただき有難うございました。