こんにちはnicoです。
春を迎え、日本もアメリカも野球シーズン開幕に向けて、各選手は春のキャンプで調整に余念がありません。
既にオープン戦が始まり、実戦形式での調整が行われています。
そんなキャンプの調整期間であっても、アメリカ・メジャーリーグではユニフォームへの拘りが半端ではありません。
レギュラーシーズンの正式なユニフォームとは別に、キャンプ(スプリングトレーニング)期間専用のユニフォームを、全チームが作って着用しています。
そして、キャンプ期間中の3月17日に訪れる記念日「聖パトリックデー(セントパトリックデー)」の為に、更なるスペシャルユニフォームが作られ、その当日とその前後の日の試合で着用されるようです。
今回はそのスペシャルユニフォームについてチェックしたいと思います。
聖パトリックデーとは?
先ず、セントパトリックデーとは、どう言った記念日なのでしょうか。
セントパトリックデー(St. Patrick’s Day)とは、アイルランドの守護聖人、聖(セント)パトリックを祝う日です。
セントパトリックとは、アイルランドにキリスト教を広めた人物で、西暦432年に布教の為にアイルランドに送られ、アイルランド中を旅しながら各地に教会や修道院、学校を建てキリスト教を広めたといわれています。
そんなセントパトリックを記念して、アイルランドでは彼の命日である3月17日を「セントパトリックデー」と呼び、祝日となっています。
そしてセントパトリックデーはアイルランド本国のみならず、アイルランド系の移民が多く暮らすアメリカやオーストラリアなどでも、祝日にはなっていませんが、盛大にお祝いされる記念日としてパレードなどのお祭りが行われています。
シンボルカラーは緑色
セントパトリックデーでは「緑色」がシンボルカラーとなっており、多くの人が緑色のものを身につけるのが習慣となっています。
緑色がシンボルカラーとなっている理由には、大きく2つの理由があると言われています。
先ず1つ目の理由は、セントパトリックが布教した国 アイルランドのシンボルカラーが緑色であるという事です。
何故アイルランドのシンボルカラーが緑色かと言うと、元来アイルランドが緑の多い美しい国で「エメラルド色の島」と呼ばれている事に由来すると言われています。
そしてもう一つの理由が、セントパトリックのシンボルマークとなっている「シャムロック」から来ているという事です。
シャムロックとは、クローバー、ウマゴヤシ、ミヤマカタバミなど、葉が三つに分かれている草の総称です。
日本では一般的に三つの葉の草と言うと「三つ葉のクローバー」を思い浮かべますが、三つ葉の草は他にもあって、それら全ての総称をシャムロックと呼ぶんですね。
そのシャムロックが、何故セントパトリックのシンボルマークとなっているのかと言うと、キリスト教においては「父」と「子」と「聖霊」が「一体」であるとする「三位一体」と言う教えがあり、アイルランドで布教した際に、それらを視覚的に説明する為に、葉が三枚に分かれたシャムロックを用いたことから、セントパトリックを表すモチーフ(シンボルマーク)として緑色のシャムロックが使われるようになったとの事です。
以上の様な理由から、セントパトリックデーには、 緑色のものを身につける習慣が出来たと言われています。
緑色のスペシャルユニフォーム
セントパトリックデーの説明が長くなりましたが、MLBでもこの風習を尊重して、 3月17日のセントパトリックデー当日とその前後の試合で、緑色のものを身に付けて試合を行う様です。
その「 緑色のもの」ですが、今回メジャーリーグ全30球団が統一して身に付けるのは、 帽子のみとなっています。
全ての球団の帽子は、帽子本体が緑色となり、そこに白色の球団ロゴマークとスプリングトレーニングのマークが付けられます。
ただ、唯一「サンフランシスコ・ジャイアンツ」だけは独自路線を貫いていて、ロゴマークに球団カラーのオレンジが配色されています。
この辺り、足並みが揃いそうでいながら、誰かがオリジナリティを主張して微妙に乱れると言う、アメリカらしさが見て取れますね。
帽子に関しては細かいディテールにも凝っていて、後ろ側に付けられているMLBマークの中には、通常のMLBマークに有るボールの位置に、三つ葉のシャムロックが描かれています。
また、帽子サイドに貼られたスプリングトレーニングのマークにも、通常フロリダリーグを表す「FL」や、アリゾナリーグを表す「AL」の文字が書かれている場所に、シャムロックが描かれています。
この辺り、デザインに妥協は無いですね。
そして、何故か理由は分かりませんが、全30球団の内、 11球団のみは 緑色のユニフォームジャージも作られて帽子と共に着用される様です。
緑色のユニフォームジャージも着用する球団は、
アリゾナ・ダイヤモンドバックス
ボストン・レッドソックス
シンシナティ・レッズ
デトロイト・タイガース
カンザスシティ・ロイヤルズ
ミルウォーキー・ブリュワーズ
フィラデルフィア・フィリーズ
ピッツバーグ・パイレーツ
サンフランシスコ・ジャイアンツ
テキサス・レンジャーズ
ワシントン・ナショナルズ
以上の11球団となります。
ユニフォームジャージには、緑色ベースを採用するチームと白色ベースを採用するチームの2種類がありますが、基本的な配色は緑色と白色となっていて、右袖にシャムロックのマーク、左袖には白・黒・グレーで再配色された球団のマークが付けられていると言うのが基本形となっています。
そしてこの中にもサンフランシスコ・ジャイアンツが含まれていますが、やはりこの球団だけは帽子と同じ様に独自路線でオレンジが配色されています。
この辺り面白いですね。
また昨シーズンからMLBの公式サプライヤーとなった、ソックスメーカーの「スタンス」社からもセントパトリックデー専用のソックスが供給され、全チームが着用予定となっています。
シャムロックの刺繍が可愛いですね。
これは是非、ユニフォームの裾をたくし上げて着用してもらいたいですね。
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まとめ
ここ数年で、メジャーリーグ全チームでデザインが統一されたスペシャル・ユニフォームの種類が多くなって来ましたね。
最初は10年ほど前に「メモリアルデー」と「独立記念日」の二つの祝日に向けて、全球団統一デザインのスペシャル・ユニフォームが着用され始めました。
その後2016年からは祝日ではありませんが、「マザーズデー(母の日)」と「ファザーズデー(父の日)」にも統一のスペシャル・ユニフォームの着用が採用され始めました。
これらのスペシャル・ユニフォーム着用には、それぞれの祝日や記念日を祝うと言う意味の他に「チャリティ」と言う目的もあり、それぞれのスペシャル・ユニフォームの販売で得た売り上げを、それぞれの関連団体に寄付も行なっています。
今回のセントパトリックデーに向けたスペシャルユニフォームにもチャリティ目的があるのかは不明ですが、鮮やかな緑色のユニフォームはコレクターでなくてもつい欲しくなってしまいますね。
今後、レギュラーシーズン開幕の頃には、今シーズンの各祝日や記念日で着用されるスペシャル・ユニフォームも発表されると思われ、その時には改めてご紹介したいと思います。
という事で今回は、メジャーキャンプ期間中に訪れる記念日「セントパトリックデー」で着用されるスペシャルユニフォームについてチェックしました。
本日も最後まで読んで頂き有難うございました。