こんにちはnicoです。
プロ野球もシーズンオフに入り、ストーブリーグが盛んになっています。
「戦力外通告」や「FAやポスティングによる移籍」「契約更改」など。
その中でも衝撃的だったのが、読売ジャイアンツ「杉内俊哉」投手の契約更改でしたね。
2012年に「4年20億円(5億円×4年)」の契約で、福岡ソフトバンクホークスから読売ジャイアンツに移籍して4年目、2015年の今シーズンが年俸5億円の最終年でした。
そして、来シーズンに向けて新たに契約更改を行いましたが、今年の年俸5億円から4億5千万円減の年俸5千万円!
何と90%ダウンでの契約更改となりました。
報道では、今回のダウン金額は杉内投手が自ら申し出たとの事です。
杉内投手は2015年のシーズン途中で以前から痛めていた股関節の手術を受けており、来シーズンの復帰は不透明との事です。
これは最悪2017年まで復帰を待ってもらう為の苦肉の策なのかもしれないですね。
それにしても、今シーズンも前半までに6勝6敗と「年俸に見合った」とは言いませんけど、それなりの成績を残してきた選手に対してのダウン金額じゃないですよね。
しかし、こんなに極端に年俸が下がると、心配されるのが税金面です。
今回は、杉内俊哉投手をはじめとする、プロ野球選手の税金やその対策などについてチェックしてみました。
プロ野球選手は個人事業主?だから消費税も発生?
毎年このシーズンにマスコミを賑わせるプロ野球選手の契約更改。
活躍した選手は大幅な年俸アップで笑顔の会見が報道されたり、不甲斐ないシーズンを送った選手は年俸ダウンで伏し目がちな会見が報道されたり、と悲喜こもごもの光景を目にします。
実は、プロ野球選手って、球団の社員では無いので、毎年支払われている年俸は給料では無いんですよね。
プロ野球選手一人一人は、球団の選手として戦ってもらう様に、それぞれ業務委託された「個人事業主」と言う扱いに成るんですね。
ですので、球団は選手に支払う年俸に対して「消費税」も支払っているのです。
その消費税は、以前は支払う年俸に対して内税扱いになっていたという話も聞きましたが、現在は外税として年俸にプラスして支払われているそうです。
何かプロ野球選手に消費税ってピンと来ないですよね。
私たちの身近な例で言うと「エアコンが故障して電気屋さんに自宅まで修理に来てもらった」とか「キッチン周りの掃除をプロの業者に依頼して綺麗にしてもらった」とか。
物を購入している訳では無いですけど、こう言った「作業」と言う業務を委託した場合にも消費税を払いますよね。
プロ野球選手もこう言ったケースと同じ様な感じと言う訳ですね。
言われてみれば「ナルホドね!」と言う感じですけど、ちょっと意外な感じがしましたね。
プロ野球選手が支払う税金は?
プロ野球選手は個人事業主として毎年の年俸に対して「所得税」「住民税」の2種類。
そして年俸1千万円以上の選手は先程あげた「消費税」も含めて3種類の税金を納める事になります。
所得税が収入の10%
住民税が収入の40%
消費税が8%
それぞれに控除やその他の細かい計算があるので、単純に税率の合計とはいきませんけど、おおよそ年俸の50%近い金額を税金として納めなければいけないので、高額な年俸ほど納める税金も多くなり、意外と手取りは少なくなってしまうんですね。
ここでうっかり気をぬくと大変な事になるのが、40%と大きな割合を占める「住民税」が「その年の収入では無く、前年の収入額を元に計算される」と言う事なんですよね。
ですので、引退したり戦力外でクビになって、突然収入が「ガクン」と減ってしまうと、前年の収入を元に計算された高額の住民税の納付書が届いて大慌てとなるケースも考えられます。
今回、杉内投手の大減棒について巷で心配されているのは、このケースがちょうど当てはまるからなんですよね〜。
まあ、もう何年にも渡って高額年俸を貰っていて貯蓄も有るでしょうし、その辺りはキチンと対策した上での、今回の減俸だと思うので問題は無いでしょうけどね。
参考までに、今とは税制が違っているので一概に比較は出来ませんけど、現在中日ドラゴンズのGMを務めている落合博満氏が現役時代に、初めて年俸が2億円に到達した時に「60%が税金だった」と語りました。
という事は、年俸2億円で実際の手取りは8千万円という事です。
成績を積み重ねて頑張って手にした2億円でも、税金として半分以上支払い、手元には8千万円って・・・
税金は国民の義務だから仕方ないとしか言えませんけど、何か悲しくなりますよね〜。
プロ野球選手の税金対策って?
プロ野球選手の多くは、単純に3種類の税金を支払っている訳では無く、税金対策として法人化した個人事務所(会社)を作っている様です。
球団からは、その個人会社へ年俸を支払ってもらい、選手はその個人会社から給料を貰う形にする事で、いろいろな税制上の優遇や控除を受ける事ができて、大幅な節税が出来るのです。
親族を役員や社員にして給料を分散させて税率を下げたりもしている様です。
また、会社として様々な経費も税制上有利に使う事が出来るので、例えば高年俸のステータスシンボルとなっている高級自動車なども、会社名義で購入する事で、だいぶ税金面が変わるのです。
次から次へ高級外車を乗り換える選手も見ますけど、これも税金対策の一つなのかもしれないですね〜。
法人化した事務所を構える事で、球団から支払われる年俸以外の収入、例えばCMや番組など、テレビをはじめとするメディアへの出演料や講演などの収入も会社に支払ってもらう事で、税制上かなりの差が生まれるそうです。
経理上の処理業務が大変になりそうですけど、そこは税理士に委託して上手くこなしてるのでしょうね。
まとめ
「杉内俊哉」投手は大減棒で税金の支払いが心配されている。
プロ野球選手は個人事業主として業務委託されている形なので、消費税も発生している。
プロ野球選手の多くは、税金対策の為に法人化した個人事務所を構えている。
以上、今回は杉内俊哉投手の大減棒のニュースから、プロ野球選手の税金についてチェックしてみました。
本日も最後まで読んで頂いてありがとうございました。