こんにちはnicoです。
アメリカMLB、メジャーリーグが開幕してから早くも1ヶ月が過ぎました。
その中で今シーズン、北海道日本ハムファイターズからロサンゼルス・エンゼルスに移籍した「二刀流」大谷翔平選手が大活躍中です。
大谷翔平選手の活躍は、日本のファンやメディアから見たら「期待通り」、アメリカのファンやメディアから見たら「予想をはるかに超える」ものとして、熱狂的と言っていいほどの注目を集めていますね。
投手としても、打者としても、メジャーリーグの中でもトップの部類に入る「才能」と「結果」を見せつけて、アメリカと日本を筆頭に世界中のメジャーリーグファンに強烈なインパクトを与えています。
そんな「二刀流の天才」大谷翔平投手ですが、強烈なインパクトで多くのファンの「記憶」に残る選手で有ることは確かですが、果たして「記録」としてもメジャーリーグに名を残すことは可能なのでしょうか。
今回は二刀流大谷翔平選手が「先発投手」としてタイトルや表彰を獲得する可能性をチェックして見たいと思います。
先発投手として獲得可能なタイトル
アメリカMLBメジャーリーグの公式記録として、投手が獲得可能なタイトルは以下の通りとなります。
最多勝
最優秀防御率
最多奪三振
以上の三つのタイトルが、投手として獲得可能なものとなっています。
ではそれぞれ検証して見ましょう。
最多勝
アメリカンリーグの過去10年間の最多勝タイトルは、大体18勝から22勝で獲得しています。
(2011年にジャスティン・バーランダー投手が最多勝を獲得した時の24勝は近年では飛び抜けた数字となっています)
大谷翔平投手は4月30日の時点で4試合に先発登板して2勝1敗。
そして現時点でのアメリカンリーグでの最多勝利数は、田中将大投手を含めて10人が4勝を挙げて1位となっていて、その次の3勝を挙げている投手が11人いるので、現在2勝を挙げている大谷翔平選手はアメリカンリーグで22位の勝利数となっています。
大谷翔平選手は、今後5月6日の日曜日に予定されているシアトル・マリナーズ戦での先発登板から、単純に1週間に1回、毎週日曜日に登板するとして考えると、今シーズンは、あと22回の登板が予想されます。
大谷翔平選手が最多勝を獲得するためには、残り22回の登板の中で最低でも16勝を挙げる必要があります。
更に、もしも今年の8月17日の火曜日に開催されるオールスターゲームに投手として選ばれるなんて事になった場合、その前後の日曜日の登板が回避される可能性もあります。
そうなると残りの登板数が21回、又は20回に減ってしまう事も考えられる為、今後最低16勝のノルマは更に厳しいものとなりそうです。
最優秀防御率
大谷翔平選手の4月30日現在の防御率は4.43。
そして現時点でアメリカンリーグの投手の防御率1位は、オークランド・アスレティックスのショーン・マネイア投手の1.03となっています。
しかし、これまでのアメリカンリーグの過去10年間の最優秀防御率は平均して2点台前半から半ばとなっていますので、今シーズンも最終的にはその辺りがタイトルを獲得する数字になると思われます。
大谷翔平投手が今後の先発登板で失点を極力抑えていければ、この辺りまで防御率を下げる事はもちろん可能ですが、実はこのタイトルの対象者となる為には「規定投球回数」をクリアしていなければならないという条件があります。
メジャーリーグの規定投球回数は、試合数と同じ数と規定されているので、エンゼルスが28試合消化した現時点での大谷翔平選手にとっての規定投球回数は「28」で、レギュラーシーズンを通しては「162回」となります。
大谷翔平選手の4月30日現在の投球回数は20回1/3なので、現時点では規定投球回に達しておらず、従ってチーム内やリーグの防御率成績一覧に名前が載っていません。
今シーズン、最終的に162回の規定投球回に到達する為には、残りの投球回数となる「141回2/3」を20試合から22試合で投げなければならず、今後残りの試合で1試合平均7回前後を投げて行かないと到達出来ない計算となります。
現時点で1試合平均7回以上を投げている投手は、クリーブランド・インディアンズの昨年のサイ・ヤング賞を獲得したコーリー・クルーバー投手1人しか居らず、こちらもかなり高いノルマとなっています。
最多奪三振
大谷翔平選手の、現在の奪三振数は4試合に登板して26。
アメリカンリーグの投手として現在31位となっています。
因みに現時点でのアメリカンリーグでの奪三振数1位は、ヒューストン・アストロズのゲリット・コール投手でその数なんと61。
コール投手はこれまで6試合に登板しているので、1試合平均の奪三振数が10を超えています。(凄いですね〜)
因みに過去10年間のアメリカンリーグの最多奪三振数は、最少の年で231、最多の年で308とかなり開きがあり、平均すると260となっています。
しかし、今シーズンの残り試合数と現在奪三振数1位のゲリット・コール投手の成績から考えると、今シーズンの最多奪三振数は300を超えそうな勢いです。
大谷翔平投手が今後予想される20〜22回の登板でシーズン300奪三振を達成する為には、今後1試合平均14〜15奪三振が必要となり、こちらも実現性は低そうです。
やはり、二刀流として他の投手達より登板間隔が広く、その結果シーズントータルの登板数が少なくなる大谷翔平選手は「記録」という面ではかなり不利な事は否めませんね。
その他の獲得可能な表彰は?
ここまでの先発投手タイトル三部門に関しては、大谷翔平選手の獲得の可能性はかなり難しい事が確認出来ました。
そして投手として「記録」に残るものとしては、その他に各種の「表彰」の受賞の可能性が考えられます。
大谷翔平選手が先発投手として今シーズン獲得可能な表彰としては、以下の表彰が考えられます。
MVP(最優秀選手賞)
サイ・ヤング賞
最優秀新人選手賞
オールスターゲームMVP
リーグ優勝決定戦シリーズMVP
ワールドシリーズMVP
ゴールドグラブ賞
シルバースラッガー賞
週間MVP
月間MVP
月間投手MVP
月間新人選手MVP
コミッショナー特別表彰
これらの中で、大谷翔平選手は既に4月第2週の週間MVPの表彰を受けていますね。
投手としての表彰で一番名誉となるのが「サイ・ヤング賞」でしょうか。
このサイ・ヤング賞に関しては、過去の表彰投手を見ると、最多勝・最優秀防御率・最多奪三振の何れかのタイトルを獲得した投手が選ばれています。
ですのでこちらのタイトルを大谷翔平選手が獲得するのも難しいと思われます。
また、オールスターや各シリーズのMVPに関しては、チームとしての勝利が前提条件となるなど、個人の能力以外の要素も大きい為、なんとも言えません。
それ以外の表彰の多くについては、投手単独としてと言うよりは、投打の二刀流としての評価によって、獲得の可能性が出てくると言って良いかも知れません。
以上の事なども加味して、今シーズン大谷翔平選手が獲得出来る可能性の高い表彰としては、月間MVP、月間新人選手MVP、最優秀新人賞はかなり有望でしょう。
※5月1日の発表で大谷翔平選手は4月の月間新人選手MVPに選出されました。
月間投手MVPに関しては、他の投手よりも1ヶ月あたりの登板数が少ない中で、どれだけインパクトのある投球内容を見せられるかによるでしょう。
またそして、4月の様な投打に渡ってハイレベルな成績を、シーズンを通して残すことが出来たら、MVPも視野に入り、イチロー選手などに続くMVPと最優秀新人選手賞の同時受賞もあるかも知れませんね。
その他、もし投手として10勝、打者として10本塁打を達成すれば、ベーブ・ルース以来100年ぶりの記録達成として、これまで歴史的な記録達成者に授与していた「コミッショナー特別表彰」もあるかも知れません。
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まとめ
以上の様に、タイトルなどの獲得を考えると、一部の二刀流を否定する方達の様に、記録としては中途半端なものでシーズンを終えてしまう可能性が高く「もったいない」と言う気持ちも分かる気がします。
しかし、投打に活躍する大谷翔平選手のプレーを見る「ワクワク感」は、これに勝るものと言って言いでしょう。
そして、これまでも合理的で柔軟な変革をして来ているMLBメジャーリーグですから、今後は二刀流を加味したタイトルの基準も作られていくかも知れません。
日本人選手としては、野茂英雄さんやイチロー選手に次いで、メジャーリーグの歴史を変えていくかも知れない大谷翔平選手。
今後、私たちにどんなワクワク感を与えてくれるプレーを見せてくれるのか。
大きな怪我だけにはくれぐれも注意して、これからの活躍を期待したいですね。
という事で、今回は今シーズン大谷翔平選手が投手として獲得可能なタイトルや表彰が有るかについてチェックしました。
本日も最後まで読んで頂き有難うございました。