こんにちはnicoです。
アメリカMLBメジャーリーグ「ロサンゼルス・ドジャース」に移籍して3シーズン目を送っているマエケンこと前田健太 投手。
そんな前田健太投手ですが、今シーズンも後半に入った段階で、チーム事情により先発からブルペンに回る事が決まった様です。
こうなると気になるのが、前田健太投手の特殊な契約内容による今シーズンの収入の減少です。
果たして1年目、2年目のシーズンと比べてどうなるのか。
今回はその辺りをチェックしてみたいと思います。
http://naruheso-news.com/2019/09/07/post-5479/
前田健太投手の契約内容とは
今シーズン、メジャー3年目となる前田健太 投手。
前田健太投手とロサンゼルス・ドジャースとの間で交わされた契約内容は、他のメジャー選手達と比べて、とても特殊なものとなっています。
通常の契約は、基本年俸金額がそれなりに高額に設定されて、そこに様々な条件達成で金額が増える出来高契約が加えられています。
しかし前田健太投手の場合、ドジャースと契約を結ぶ段階のメディカルチェック(健康診断)で肘に異常が見つかり、その結果、故障リスクを恐れる球団側が基本年俸金額を300万ドル(約3億3000万円)と低めに抑える契約を提示しました。
その代わりに、成績によって上積みされる出来高契約の総額をその約3倍近い800万ドル(約8億8000万円)として、シーズン中にしっかりと仕事が出来たら、それなりの年俸金額を支払うと言う契約内容となりました。
しかも8年間の長期契約でありながら、その条件や金額はずっと同じままで、しかも途中で選手側から契約を破棄できるオプトアウト(契約破棄条項)も設定されていません。
一部では「奴隷契約」などと揶揄されたり、又球団側のリスクを回避した契約内容に、メジャーリーグの選手会が問題視した経緯もある程でした。
前田健太投手が球団と交わした具体的な出来高契約の内容は「先発回数」と「投球回数」の2種類のみとなっています。
先ずは「先発回数」
シーズン中の先発回数が15回となった時に100万ドルのボーナスが加算され、以後20回・25回・30回・32回を達成した時にそれぞれ100万ドルが加算され、最大で500万ドル(約5億5000万円)を手にする事が出来ます。
次に「投球回数」
シーズン中の投球回数が90回(イニング)となった時に25万ドル(約2750万円)のボーナスが加算され、以後10回増える毎に、最高200回に達するまで25万ドルづつ加算され、最大で300万ドル(約3億3000万円)を手にする事が出来ます。
その他の出来高としては、開幕ベンチ入りボーナスが15万ドル(約1650万円)があります。
要はシーズン中、先発投手としてずっと投げ続ける事でで、年俸が増えていくという契約内容になっています。
チーム事情により中継ぎに配置転換
ところが今シーズンも後半に入った8月中旬、前田健太投手の所属するドジャースのチーム事情により、前田健太投手をリリーフへ配置転換するとの発表がありました。
元々ドジャースは先発投手が多く、今回故障者リスト入りしていた柳賢振投手とアレックス・ウッド投手の復帰により、5人でローテーションする事になっている先発投手が余ってしまう状況となりました。
そこに来て、現在クローザーを務めているケンリー・ジャンセン投手が不整脈による戦線一時離脱等も重なり、昨年のポストシーズンでリリーフの適正が認められた前田健太投手がプルペンに回る役を任せられたようです。
出来高収入激減の恐れ
チームの為には、前田健太投手のブルペンへの配置転換は理にかなったものとなりますが、前田健太投手本人にとっては、その契約内容から出来高収入の激減を意味する事になります。
先発投手として登板し、投球イニング数を稼ぐ事が一番の収入アップの道筋なのですが、中継ぎになる事で「先発回数」は増えず、また「投球回数」も当然先発よりは1試合あたりのイニング数が減ってしまいます。
(先発より登板試合数自体は増えそうですが)
この様な状況も想定した契約内容になっていれば良かったのですが、公に知られている限り、この辺りをフォローした契約内容は含まれていない模様です。
現在の獲得年俸と最終予想年俸
前田健太投手が中継ぎへの配置転換を告げられた、8月13日の時点での出来高を含む今シーズンの獲得年俸はいくらになっているでしょうか。
前田健太投手は8月13日の時点で、今シーズンこれまでに22試合に登板しました。
その内先発として登板した回数は20回、「投球回数」は109回となっています。
これを出来高の条件に当てはめてみると、先発回数で15回と 20回をクリアしたので200万ドル(約2億2000万円)、投球回数では90回と 100回をクリアしたので50万ドル(約5500万円)を獲得しており、基本年俸と開幕ベンチ入りボーナスを合わせてこれまでの今シーズンの獲得年俸は565万ドル(約6億2150万円)となっています。
シーズンの残り試合はこの記事を書いている時点で43試合となっています。
本来、5人のローテーションに入ったままであれば、残りあと8回〜9回の先発登板が想定され、投球回数も40回〜54回上乗せとなり、出来高としては200万ドル〜225万ドルが加算され、今シーズンの総年俸は昨シーズン並みの700万ドル程度になる筈でした。
ただ今後、中継ぎにまわる事でこれ以上の先発回数による出来高の増額は望めなくなり、投球回数のみで出来高の上乗せをするしかない様です。
中継ぎだと、1試合の投球回数は1回又は2回程度と考えられます。
流石に中継ぎとは言え、残りの43試合全部に登板する事はなさそうですから、仮に約半分の22試合に登板と考えても、投球回数の増加は22回〜44回程度となりそうです。
現在、前田健太投手の投球回数は109回ですから、最終的に予想される投球回数は131回〜154回程度と予想されます。
となると今後期待される増額分は75万ドル〜125万ドル程度と予想され、最終的な年俸収入は640万ドル(約7億400万円)〜690万ドル(約7億5900万円)となり700万ドルを切る事になりそうです。
因みに、過去2年間の前田健太投手の年俸収入を見てみると、1年目の2016年は32回の先発回数を数えて、先発回数に関しては満額の500万ドルを獲得するなどして1140万ドル(約12億5400万円)でした(早期サインボーナスの100万ドルを含む)。
そして、2年目の2017年は、DL入りがあったり、中継ぎ登板に回る時があったりで、1年目より3億円以上も少ない740万ドル(約8億1400万円)となっています。
そして今シーズンの収入は700万ドルを切る事が予想され、1年目の実績から毎年段階的に収入が落ちる感じになりそうです。
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まとめ
2018年シーズンの後半、前田健太投手は中継ぎに配置転換を告げられた。
今シーズンは今後、先発回数による出来高獲得が困難になるが、残りの試合数を考えると25回先発達成の100万ドルは確実だったので、その分を損した事になりそう。
更にもし来シーズン以降、開幕当初から中継ぎとして起用されたりでもしたら、出来高は更に減り、年間の総収入も更に減ってしまいそうです。
この契約が来年以降もあと5年続くわけですが、もし継続的に配置転換が行われていくのであれば、出来れば何処かで契約の見直しをお願いしたい所ですね。
前田健太投手の今後に注目ですね。
という事で、今回は先発からブルペンに配置転換を告げられた前田健太投手の、今シーズンの収入予想についてチェックしました。
本日も最後まで読んで頂き有難うございました。