こんにちはnicoです。
ここ最近ネット上で、国内プロ野球の公式戦でのピッチャーのチームに対する貢献度を表す新しい指標数値として「小松式ドネーション」と言うものが注目されています。
果たして「小松式ドネーション」とはどう言ったものなのか、詳しく調べてみました。
小松式ドネーションって何?
もそもそ「ドネーション」って何でしょうか?
ドネーションという言葉自体は英語で、日本語に訳すと「寄贈」とか「寄付」とかと言う意味の言葉だそうです。
では「小松式ドネーション」って何でしょう。
元々は「オリックス・バファローズ」に所属するピッチャー「小松 聖(こまつ さとし)」選手の起こした行動から始まりました。
小松聖選手のプロフィール
小松 聖(こまつ さとし)
国籍:日本
出身地:福島県いわき市
生年月日:1981年10月29日(34歳)
身長・体重:180 cm・80 kg
投球・打席:右投右打
ポジション:投手
プロ入り:2006年(希望入団枠)
初出場:2007年7月16日
年俸:1,900万円(2016年)
経歴:
福島県立勿来工業高等学校
国士舘大学
JR九州
オリックス・バファローズ (2007 – )
小松投手は、2009年には第2回WBC日本代表にも選ばれていますね。
そんな小松聖投手が、引き取り手の無い犬の殺処分を減らそうと活動している愛犬団体「ONE LOVE」の趣旨に賛同し、賛同企画として、プロ野球公式戦において独自のルールによって決められた金額を、毎年愛犬団体へ寄付する活動を開始しました。
それが「ONE アウト ドネーション」です。
その独自のルールと言うのが、小松投手が考えた計算式の事になります。
その計算式の内容とは
(投球回数×3)+(勝利+ホールド+セーブ)×10=KD
KD×1000=ドネーション(寄付)金額
KDとは、算出した数値の単位を示し、小松式の頭文字「K」と、ドネーションの頭文字「D」から取ったものです。
その数値に1,000円をかけた金額を、愛犬団体への寄付金としました。
つまり金額としての考え方は「1アウトを取る=1,000円、勝利・ホールド・セーブを挙げる=10,000円」と言うもので、そこにプラスして「リーグ優勝・日本一・タイトル獲得=100,000円」を加えると言うものです。
当初は、小松投手が寄付金額を算出する為だけにに考え出された計算式でした。
しかし、いつの頃からかネット上の人達によって、他の投手の公式戦成績にこの計算式が当てはめられてみると、「先発・中継ぎ・クローザー」の役割の違いを問わず、チームへの貢献度を的確に表す数値を生み出す、素晴らしい計算式であると評価され始めたんですね。
ちなみに、貢献度を表す意味で計算する場合は、「リーグ優勝・日本一・タイトル獲得=100,000円」の部分は省くそうです。
先発やクローザーはともかく、中継ぎ投手ってなかなか評価されにくい役割ですけど、この指標で等しく同じ土俵で評価されるのは良いですね。
2015年版小松式ドネーションランキング
では一例として、2015年公式戦に登板した12球団の投手を、この「小松式ドネーション」で算出した数値のランキングをベスト20位まで見てみましょう。
1位 前田(広島):769,000
2位 サファテ(ソフトバンク):744,000
3位 大野(中日):742,000
4位 藤浪(阪神):737,000
5位 ジョンソン(広島):723,000
6位 涌井(ロッテ):716,000
7位 呉(阪神):708,000
8位 松井(楽天):697,000
9位 バーネット(ヤクルト):688,000
10位 則本(楽天):684,000
11位 メッセンジャー(阪神):671,000
12位 澤村(巨人):665,000
13位 石川(ロッテ):656,000
14位 菅野(巨人):637,000
15位 大谷(日本ハム):632,000
16位 山崎康充(DeNA):629,000
17位 武田(ソフトバンク):624,000
18位 黒田(広島):619,000
19位 中崎(広島):619,000
20位 小川(ヤクルト):614,000
この指標は「奪三振」や「防御率」「WHIP」など、投手の「個人的な能力の凄さ」を表すものでは無く、「いかに投球イニング数を稼いで試合を作り、チームに貢献したか」を評価するものです。
そんな中であっても、2015年は「マエケン」こと前田健太投手がナンバーワンだったんですね。
さすが「沢村賞は伊達じゃ無い」ですね。
更にこのランキングを詳しく見てみると、広島カープの投手陣が、前田健太投手を含めた先発3人とクローザー1人の合計4人もベスト20にランキングされている事が分かります。
これを見ると広島カープって、結構な「投手王国」だって事が分かりますね。
個人的には、この指標って日本のプロ野球に合っている、とても有能な指標だと思います。
また、ネット上では、一部の人達からは「この指標を参考に日本代表=侍ジャパンを選ぶべきだ」との声も上がっているみたいですね。
僕もその意見は悪くないと思います。
2005年以降のKD式歴代最高投手は?
中継ぎ投手に与えられるポイント「ホールド」が日本で制定採用されたのが2005年になります。
その2005年以降で、先発・中継ぎ・クローザーを含めて歴代最高のKD値をマークしたのは誰でしょうか?
1位 2013年 田中将大(楽天)
886,000(212.0回 24勝 0H 1S)
2位 2011年 浅尾拓也(中日)
882,000(87.1回 7勝 45H 10S)
3位 2011年 ダルビッシュ有(日本ハム)
876,000(232.0回 18勝 0H 0S)
4位 2007年 久保田智之(阪神)
874,000(108.0回 9勝 46H 0S)
5位 2011年 田中将大(楽天)
869,000(226.1回 19勝 0H 0S)
6位 2010年 浅尾拓也(中日)
841,000(80.1回 12勝 47H 1S)
7位 2013年 金子千尋(オリックス)
820,000(223.1回 15勝 0H 0S)
8位 2007年 藤川球児(阪神)
819,000(83.0回 5勝 6H 46S)
9位 2005年 藤川球児(阪神)
817,000(92.1回 7勝 46H 1S)
やはり今でも強く印象に残っている「24勝0敗1セーブ」の驚異的な記録を残した、2013年の時の田中将大投手が歴代ナンバーワンに輝いています。
投球回も200回をゆうに超えていますし、もうこれ以上の成績(KD値)を残す選手は出ないんじゃないか?とも思います。
しかし、2位・6位・9位にランクインしている浅尾投手や藤川投手は中継ぎとしてのホールド数でポイントを稼いでいます。
中でも、2位となった浅尾投手は1位の田中将大投手とわずか4ポイント差なんですね。
こう見ると、田中投手の記録を将来的に破るのは、投球回数の多い中継ぎ投手となる可能性も高そうですね。
当の小松投手のKD値は?
ここまで話題になっている「小松式ドネーション」
その計算式を考え出した当の本人である「小松 聖」投手の、2015年の成績とKD値はどうなっているのでしょうか?
小松投手の2015年公式戦の成績はと言うと
14.1投球回、0勝1ホールド1セーブという成績となっています。
これを計算式に当てはめると
(14×3+1)+(0+1+1)×10=63KD
63×1000=63,000円
となっていて、小松投手は2015年シーズンの分として愛犬団体「ONE LOVE」に63,000円を寄付したそうです。
様々な選手の成績で算出されるKD値ではありますが、実際に寄付を行っているのは小松投手だけになります。
成績はともかく、やはりその素晴らしい活動に拍手を送りたいですね。
この素晴らしい活動を今後も永く続けて頂きたいのと同時に、他の選手にも賛同者が増えて行く事を願いたいです。
また僕自身も何かしらの行動を、できる事から取っていきたいと思いました。
まとめ
小松式ドネーションとは、オリックス・バファローズの小松聖投手が考案した、成績によって寄付金額を決める寄付活動の事である。
小松投手はシーズン末に独自の計算式によって算出された金額を愛犬団体に寄付している。
この計算式を他の投手成績にも当てはめる事によって、先発・中継ぎ・クローザーの役割に関係なくチームへの貢献度を等しく表す事ができる。
2015年のKD最高値は広島カープの前田健太投手であった。
中継ぎ投手の貢献度を示す「ホールドポイント」が制定された2005年以降のKD値歴代最高は、2013年の田中将大投手である。
如何でしたでしょうか?
野球選手の成績を表す数値や指標というものは数多く存在しますが、新しい形で投手の貢献度を示す、今回の計算式には納得させられる部分が多くありましたね。
果たして2016年シーズンのプロ野球はどんな投手がどんな活躍で成績を残すのか、楽しみですね。
以上、今回はプロ野球投手の新しい指標「小松式ドネーション」について調べてみました。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。