こんにちはnicoです。
千葉ロッテマリーンズを戦力外となり、テレビ番組でも取り上げられた「中後悠平(Yuhei Nakaushiro)」投手。
その番組がキッカケとなり、アメリカ・メジャー球団のスカウトの目に止まり、メジャー3チームからテストの要請をもらうと言う、新たな展開が生まれました。
今回は、千葉ロッテマリーンズを戦力外となった中後悠平投手の現在の状況と、これから先の見通しについてチェックしてみたいと思います。
BCリーグ武蔵ヒートベアーズに所属
先ずは中後悠平投手のプロフィールを
中後 悠平(なかうしろ ゆうへい)
国籍:日本
出身地:大阪府泉南郡熊取町
生年月日:1989年9月17日(26歳)
身長・体重:183cm・72.6 kg
投球・打席:左投左打
ポジション:投手
プロ入り:2011年 ドラフト2位
初出場:2012年3月31日
経歴:
近畿大学附属新宮高等学校
近畿大学
千葉ロッテマリーンズ (2012 – 2015)
武蔵ヒートベアーズ (2016)
中後悠平投手は、近畿大学時代に関西学生リーグでの活躍により、2011年のドラフト会議で千葉ロッテマリーンズから2位指名を受け、プロ野球選手となりました。
「千手観音投法」と呼ばれる、腕の位置を多彩に使い分ける変則左腕として、2012年の1年目に活躍しました。
しかしその後、怪我に見舞われて、2013年・2014年・2015年と活躍出来ず、2015年末に戦力外通告を受けてしまいました。
僕も、2012年の中後悠平投手の活躍は鮮明に覚えているんですけど、いつの間にか名前を聞かなくなり、昨年末にまさか戦力外になるとは思いもしませんでしたので、ニュースで知った時にはショックを受けました。
戦力外通告を受けた選手たちの最後の関門「合同トライアウト」でも芳しい結果を残せず、唯一収入的に厳しい独立リーグのBCリーグから誘いを受け、結局、ら次に繋げるためのステップとして誘いを受け入れ入団した所までは番組で知ることができました。
しかし、その後にまさかの展開が待っているとは思いませんでしたね。
メジャー招待選手としてオファー
TBS系の「バース・デイ」という番組で取り上げられた所、メジャーのスカウトの目に止まり、その売り込みを受けて、3球団からテストの要請を受ける展開となりました。
テストの要請をしたのは
「フィラデルフィア・フィリーズ」
「テキサス・レンジャース」
「アリゾナ・ダイアモンドバックス」
の3チームです。
その中から「アリゾナ・ダイアモンドバックス」が、中後悠平投手に対し「メジャー招待選手」としてキャンプへの参加要請を正式にオファーしました。
中後悠平投手は、現所属チームであるBCリーグ「武蔵ヒートベアーズ」の後押しを受けてキャンプへ参加するために、ダイアモンドバックスとマイナー契約を結ぶことになりました。
凄いですね〜
真っ暗闇などん底から一転、空から光が差し込んできた様な感じですかね。
豪腕のスピードや精密機械のようなコントロールに恵まれたピッチャーとはまた違った売りとして「変則的ピッチング」と言うのも、メジャーで活躍できる一つの売りとなるんですね。
過去にメジャーで活躍した日本人投手で似た様な投手に例えてみると、
読売ジャイアンツからニューヨーク・メッツに移籍した「柏田貴史」投手や、
ヤクルトスワローズからシカゴ・ホワイトソックスに移籍した「高津臣吾」投手などと同じ様なタイプとして活躍が期待されるんじゃないでしょうかね。
招待選手って何?
アメリカ・メジャーリーグMLBって、結ばれた契約によって、キッチリと身分が分けられてしまう点については、日本と比べるととても厳しい面が見受けられます。
日本の場合は、現在「育成契約」と言うものが出来ていますが、通常の支配下選手契約を結んでいれば、シーズン途中に急に一軍に呼ばれても、一軍から落ちる選手と入れ替えで普通に一軍の試合に出場する事が出来ます。
ところが、メジャーリーグでは、いわゆるメジャー契約・マイナー契約と分かれており、上位40人に限定されるメジャー契約を結べない限り、メジャーの試合に出ることは出来ません。
キッチリと契約で身分階級が分けられてしまう辺り、アメリカの方が厳しいですね。
マイナー契約選手は、メジャー選手とはシーズン前のキャンプ地も日程も違う為、キャンプの時期にメジャーチームの首脳陣の目にとまる事はまずありません。
そんな中、マイナー契約選手の中でも「招待選手」となると、メジャーチームのキャンプに参加出来、そこで上手く首脳陣の目にとまる事が出来れば、晴れてメジャー契約を勝ち取るチャンスが生まれる訳です。
中後悠平投手は、現在その場所に立つ事になった訳です。
現在、中後悠平投手と同じ様に「マイナー契約で招待選手」としてキャンプに参加している選手として、日本で馴染みのある選手としては、
シカゴ・カブスに所属する「川崎宗則」選手や元阪神タイガースの「マット・マートン」選手。
シアトル・マリナーズに所属する元福岡ソフトバンクホークスの「イ・デホ」選手。
デトロイト・タイガースに所属する元楽天イーグルスの「マギー」選手などが居ます。
メジャー契約獲得は甘くない?
招待選手は、特別にメジャーキャンプに参加出来る事で、チャンスが広がる立場ではありますが、あくまでもマイナー契約選手である事には違いありません。
キャンプには40人のメジャー契約選手がいる訳で、彼らを押しのける程の期待値を首脳陣に植え付ける事ができるか、または彼らの中からポジションの被る誰かが怪我などで枠から外れるか、などの事がないと、40人の枠に入り込む事ができず、結局キャンプ終了時にマイナー行きを通告され、暫くの間は次のチャンスを待つ身となってしまいます。
そうなると、収入面や待遇面で格段に厳しい待遇となってしまいます。
ただし、月収が低い上にシーズン中しか給料が貰えないBCリーグと比べれば、AAAに留まれれば、収入面ではだいぶ上の生活が出来るのではないでしょうかね。
這い上がった日本人選手たち
招待選手からのメジャー契約獲得かなり難しいと書きましたが、可能性はゼロではなく、過去の日本人選手でも結構な数の選手達が招待選手からメジャー契約獲得を果たしています。
野茂英雄:日本人選手のメジャー挑戦への道筋を作ったパイオニアも、初めはマイナー契約でした。
マック鈴木:高校中退後、1Aの球団職員兼練習生から始めてメジャー契約を獲得しました。
大家友和:横浜ベイスターズで活躍出来ず渡米し、マイナー契約からメジャー契約を獲得。
多田野数人:怪我によりドラフト指名されず、渡米し1Aから1年かけてメジャー契約を獲得。
斎藤隆:36歳で渡米しマイナー契約。メジャーの抑えが怪我により離脱したチャンスをつかみメジャーで活躍した。
その他、桑田真澄・川崎宗則・田中賢介・高橋尚成・高橋建・村田透・などの各選手がいます。
統計的に、日本人は投手陣のメジャー契約獲得が多いので、中後悠平投手も可能性は小さくはなさそうですね。
まとめ
千葉ロッテマリーンズを戦力外となった中後悠平投手。
戦力外通告のテレビ番組でメジャー球団の目にとまった。
アリゾナ・ダイアモンドバックスとマイナー契約を結び、メジャー招待選手としてキャンプに参加出来る事になった。
招待選手からメジャー契約を勝ち取るのは容易では無い。
しかし、日本人選手でも多くの選手達がマイナー契約からメジャーに上がっている。
日本人選手では投手のメジャー契約獲得が多い。
中後悠平投手も変則的投手として可能性は低くない。
どん底から這い上がる事ができれば、まさに「アメリカンドリーム」と成りますね。
中後悠平投手には強い気持ちを持って挑戦し、是非ともメジャー契約を勝ち取ってもらいたいものです。
以上、今回は千葉ロッテマリーンズ戦力外から一転、メジャー招待選手としてダイアモンドバックスととマイナー契約した中後悠平投手についてチェックしてみました。
本日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
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